江戸時代、春から初夏の風物詩を詠んだ「目には青葉　山ほととぎす　初鰹」という俳句が流行しました。この俳句の影響で、季節の味を楽しむことを大切にしている江戸っ子の間で、4月から6月頃に水揚げされるかつお(初鰹)を、いち早く食べることが粋だと言われたそうです。 また初物の食材には、他の食材にはない生気がみなぎっているといわれ、「初物を食べると新たな生命力を得られ寿命がのびる」という言い伝えもありました。中でも「勝男」として縁起の良い魚とされた初鰹は、大変高価な食材だったそうです。